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2006.10.31 DADDY'S HOUSE VOL.1
DADDY`S HOUSE VOL.1

1. Intro(feat.BAMBOO)
2. Friday Night(feat.G.K.MARYAN)
3. RUMBLE(feat.DELI)
4. MEANING OF LIFE(feat.HI-TIMEZ+JUJU)
5. Answerring Machine Skit
6. ONE LIFE(WON LIGHT)(DAYTONA 2001 MIX)(feat.DEV LARGE,SUIKEN,NIPPS)
7. PARTY ALL NITE…(HOW WE ROLL)(feat.DJ KAORI)
8. HONEY LOVE(HOT)(feat.DABO)
9. HIP HOP GENTLEMEN(feat.MUMMY-D,山田マン,BAMBOO)
10. Skit 1
11. ILL STREET BLUES(feat.K DUB SHINE)
12. サイコロ52(feat.NIPPS,CQ)
13. やっぱこれだろ(feat.ラッパ我リヤ)
14. Skit 2
15. RIDE WITH ME(ALBUM ver.)(feat.F.O.H)
16. MASTERPLAY(feat.TWIGY)
17. Outro
★★★★★★★★★☆

これからHIPHOPを聞く人は、このアルバムから初めてもいいと思う。それほどまでに有名どころのMCたちの知名度に裏打ちされたスキルと、それぞれの魅力をかき消さないトラックと、HIPHOPの2大要素が存分につまっている。1通り聞けばとりあえず好きな曲、嫌いな曲が見えてくると思うし、それによってこれから進む道を決めればいいと思う。

多種多様なMC、トラックだから統一感というのは若干薄れるが、1曲一曲の質が高いし、映画を丸々一作見るような感じだろうか。
ほとんど捨て曲なしに聞けるが、個人的に唯一不満なのがK DUB SHINEの“ILL STREET BLUES”である。生生しい、現実を描写したリリックが彼のスタイルなのはわかるが、アルバムの雰囲気に全く合わないしそれまでの雰囲気全てを破壊しうる。しかもこのアルバム最高レベルのお遊びソングであり、リリックがおもしろく上手すぎる“HIP HOP GENTLEMAN”のSKITあけにこの曲が耳に飛び込んでくると非常に不快。SEXというこの一言もなんだか…。このアルバムに必要あったのかさえ疑問だ。

しかし、そこさえ乗り越えれば後は上質の曲陣がリスナーを迎えてくれるだろう。SUIKENとDEV LARGEのコンビネーションが絶妙な“ONE LIFE(WON LIGHT)(DAYTONA 2001 MIX)”に先ほどのHIP HOP GENTLEMENはMUMMY-Dと山田マンのマイクパスが最高だし、ぐだぐだ感が非常にきもちいい“サイコロ52”(52はNIPPSとCQの名前の文字数だろうか…。)高速なビートとフローがたまらないラストをしめるTWIGYの“MASTERPLAY”と何回聞いたって飽きることのない仕上がりだ。

リリック中によく出てくる「金曜の夜」や、それに順ずる歌詞は。ハーレムにて彼が行うイベント『DADDY'S HOUSE』のことである。

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2006.10.30 HEAT ISLAND
Heat Island

1. JIN-TRO:THE GATE OF THE ISLAND
2. REDZONE
3. 逃走のファンク
4. HEAT ISLAND(featuring FIRE BALL)
5. けしからん
6. BIG MOUTH 2((1)CENSORED)
7. 紳士同盟(featuring Romancrew)
8. 東京,東京
9. 音楽は素晴らしい(featuring SCOOBIE DO)
10. JIN-GLE:THE WAY OF THE ISLAND
11. WE LOVE HIP HOP
12. ダークフォースディスコ
13. BEDZONE
14. BIG MOUTH 2((2)CENSORED)
15. BEST KEPT SECRET
16. LIFE GOES ON(featuring Full Of Harmony)
17. BIG MOUTH 2((3))
18. ウィークエンド・シャッフル(feat.MCU,RYO-Z,KREVA,CUEZERO,CHANNEL,KOHEI JAPAN,SU,LITTLE,ILMARI,GAKU-MC,SONOMI,PES,K.I.N,童子-T)
19. 働くおじさん
★★★★★★★★★☆

Rhymesterの最新作となる今作は、また彼らが新しい境地を開き出すことに成功した作品である。全く持って統一感がないトラックの数々に(DJ JINが手がけるトラックは別)意外なゲストとの接近などに、今までの彼らとはまた違った姿を見ることが出来る。それに加え従来どおりの語彙力の豊富さに、独特のユニークさがプラスされているため、非常に優秀作となっている。

最初のリードシングルとなった“逃走のファンク”はタイトルどおりの疾走感あるトラックと所々に挟まれる手拍子によって気持ちが乗ってくる。竹内朋康のギターがファンキーさムンムンでいい感じ。
FIRE BALLをゲストに招いた“HEAT ISLAND”は一転して三味線が奏でるメロディーに彼ららしい日本語ラップが乗っかっている。こちらもリードシングルとしては十分の出来。

“紳士同盟”のRomancrewの味の良さ、気持ちがいいほどの黒さや、バンドグループSCOOBIE DOとの“音楽は素晴らしい”なんかは、今までの彼らにはほとんど見られなかった部分であろう。特に紳士同盟は90年代のHIPHOPを、より洗練したような味わいがある。JINのラップも相変わらず、カッコいい

個人的にお気に入りなのがクラブの暗い雰囲気を漂わす“ダークフォースディスコ”だ。DJ JINの渋めなトラックにやや華やかさがプラスされているリリックに主観的な見かたからのリリックは生生しくも面白い。全体の中では微妙に浮き気味の曲だが、この後に続く頭文字Bの曲たちが、正しい路線にちょっとづつ戻していってくれるので、安心だ。

最後に、大漁のゲストを招いた今の彼らの力を誇示するような“ウィークエンドシャッフル”は、はっきり言って豪華なだけでつまらない。breakthroughのトラックとそれぞれのMCとの相性が余りよくないのか、全員が持ち味を出し切れているとは言いがたい。期待してただけに残念。もっとFGっぽい大騒ぎした曲にしてほしかった。

全体的に質が高いのだが、何曲かはどうしても好きになれない曲があった。というか、耳にあわない。いままでアルバムなら、とりあえずは一通り流して聞けるのだが、今回はスキップボタンも利用してしまった。そして一昔前よりMUMMY-Dのラップにキレが失われ来ているように思える。それでも豊富な言葉で補っているのはさすが。
次回はまだ出来ることがあるのか非常に心配。このアルバムでやり尽くしていなければいいのだが…。
性コンティニュー

1.性コンティニュー
2.BREAK 3
3.神輿ロッカーズ(LIVE)(feat.RHYMESTER)
★★★★★★☆☆☆☆

KICKのシングルの中ではこの作品は非常に楽しめる。なぜかというとカップリングも含め3曲が収録されているが、カップリングの仕上がりが非常にいい。
いままで不完全燃焼だったものを一気に開放したような“BREAK 3”のPOP感は聞いてて非常に気持ちがいい。カップリングだから気楽に出来たというわけではないと思うが、明らかに無理やり楽しげにしている“性コンティニュー”よりは自然体であり、聞いていて違和感を感じない。

そして、ライブバージョンの“神輿ロッカーズ”はぜひとも耳にしておきたい。KICKの中で最大級にやりすぎパーティーチューンだが、それ相応のノリがある。ゲストなのにこのコンビネーションのよさはさすが。シングル曲でもないのにちゃっかりライブバージョンを収録してくれる心意気が嬉しい。
彼らのライブの声の聞き取りやすさは相変わらずで現場ならではのリリックの間違いなんかも味があるというものだろう。

deep impact

1. Deep Impact
2. Deep Impact(DJ KRUSH Remix)
3. Lily da kid
4. 休日
★★★★★★★☆☆☆

始めに断っておくが、僕は別に彼らのファンでも無ければ彼らのCdさえまともに持っていない。
HIPHOPをメジャーシーンに押し上げたある意味功労者なのだが、色々な理由で叩かれることが多い彼ら、Dragon Ash。正直敬遠している人も多いと思うが、とりあえずこのCDを再生してほしい。十分な魅力がつまっている。

深い衝撃と自らを表現した“Deep Impact”はイントロから非常に派手なつくりそれに伴いHOOKも非常に派手。しかし、全体からはアンダーグラウンドな雰囲気を感じ取れる。それは、バンドだからこその生の音がいい味を出していることもあるし、韻踏み巧者であり、イメージ像からよほど掛け違っているゲストのラッパ我リヤのせいかもしれない。
とにかく彼らは自分たちのやりたいようにやっている。特に山田マンは相変わらずのリリックを書いていて全くおしゃれとは無縁だ。しかし、思い深い一発をくらってしまう、静かな爆発力を秘めている。

より洗練されたHIPHOPを楽しみたいのならば、DJ CRASHによるRemixをオススメする。正直僕はこっちの方が何倍も好きだ。
決して激しい音があるわけでもないし、全体的に静かなのに、受ける衝撃はこちらの方が断然上。とにかく、俺らの実力を見てくれ!と、いうような感じを受けるためHOOKにも説得力がある。

他の二曲は、あまりどうとか言えるほど聞き込んでいないため割愛するが、そこまで聞く必要も無いだろう。“Lily da kid”はDeep Impactをややレベルが下がったような曲。“休日”は一転して、静かなゆったりとした曲である。
2006.10.27 Have a nice day!
Have a nice day!

1. Have a nice day!
2. Have a nice day!(Remix)
3. 今夜はブギー・バック
4. Have a nice day!(Instrumental)
5. 次回予告1
★★★★★☆☆☆☆☆

KREVAにはラブソングという印象が僕の中ではある。
その一方でKREVAにはサマーチューンという印象も強い。
KICK時代のイツナロウバからお祭クレバ→イッサイガッサイ、そして今作のHave a nice day!と、夏のいろいろな面を実にわかりやすく披露してくれるからだ。

今作の“Have a nice day!”真夏真っ盛りの中砂浜ではしゃいでいる自分、空を見ればかんかん照りの太陽が光っている。そして、海はきらきらと輝いている。そんな風景を連想しそうな曲だ。
宮古島の合宿にて超自然を肌で触れ合ったからこその、いままでとは違った展開のあるループを使ったトラック。根本にある音作りは相変わらず優しいので、聞く楽しみが上昇した。
REMIXは若干BPMがゆったりになり、スクラッチなども取り入れられていて、どちらかと言うとHIPHOP寄りにしたような曲。トーンを下げた声が聞きやすいが、どうも歌が、下手に聞こえてしまう。

もはや彼がPOPとHIPHOPの中間のあいまいな領域に位置していることは間違いないが、そんな彼が“今夜はブギー・バック”をカバーしたことには正直ビックリした。
自然体といえば先駆者であるスチャダラパーだが、さすがに比肩するには無理があるのではないか?と思ったが、やはりだった。
HOOK以外は全て新しいリリックにかえられているが、原曲の方が確実に上をいっている印象。KREVAの歌フローも決して悪くないが…。どうも、物足りない。

自称、超自然な一枚に仕上がったそうだがそこまで楽しめるシングルでもなさそうだ。関係ないが、僕はこの“次回予告”のような経営戦略はあまり喜ばしいとは思えない。
口車

1. PASS DA POPCORN(feat.NIPPS,K-B(THE HIMALAYA),Mr.NICE G13)
2. トメラレナイ××
3. DELTA EXPRESS Pt.2(feat.MIKRIS)
4. PLASTIC BOMB
5. クラッ!シャッ!!(feat.BIGZAM,MIKRIS)
6. どうなってんの?
7. DRAMA9
8. レッカノゴトク
9. ARE YOU READY FOR D?(feat.DABO)
10. B.R.
★★★★★★☆☆☆☆

DELIがソロデビューにて最初にリリースしたミニアルバム。
高音フローが特徴的な彼ならではのライミングが見られたりと、NITROそのままの流れの曲が多く、AQUARIUS中心のプロデュース陣もコンビネーションは悪くない。
決して暗いアルバムではないのに、どことなく印象が悪いのはジャケットのせいであろうか。緑はとても怪しい雰囲気をかもし出してるし、なにより中心を飾る人形の不細工なこと!似てるといえば確かに似ているが…。
あたりに散らばっているのはポップコーン。これが、このアルバムの核である。

前ふりが長くなったが、“PASS DA POPCORN”こそが、このアルバム最大の曲。胃もたれするような思いトラックに、それはそれは濃いラップを乗っけていくゲストたち。NIPPSのいかれっぷりにはもはや脱帽であろう。DELIだけバースが最初と最後にあり彼の高音フローを聞くと妙な安心感がある。
この曲の中毒性はものすごく、一度はまったら抜け出せなくなること必至。なんというか、形容しがたい独特の雰囲気をもっていて、そこがたまらないのだ。

DELIのソロ曲である“トメラレナイ××”も優秀作。ファンファーレにのってフローするDELIは非常に気持ちよさそうだ。DJ WATARAIの作るトラックはレベルが高く、NITRO勢との相性のよさは抜群。今回もDELIのよさを余すことなくさらけ出せるトラックを披露している。本当に、このころのDELIはとめられそうにない。

正直曲がかぶっているフルアルバムを買うほうが断然お得だが、このアルバムにしか収録されてない“PLASTIC BOMB”の疾走感も爽快だし、“クラッ!シャ!!”のDELIの陽の部分、ゲストの陰の部分の融合が見られ、次回を期待させられるつくりとなっている。
DELIの高音フローを好きになれるかで、このアルバムの評価はかなり変わってくる。すくなくとも唯一無二のスタイルを一聴してもらいたいと思う。
2006.10.25 ウワサの真相
ウワサの真相

1. 勝算(オッズ)
2. ロイヤル・ストレート・フラッシュ
3. ウワサの真相(featuring F.O.H)
4. Lights,Camera,Action
5. Walk On-Hey,DJ JIN Pt.2-
6. This Y’all,That Y’all
7. The Blackbelt(featuring PUSHIM)
8. 前略
9. プリズナーNo.1,2,3
10. グッド・オールド・デイズ
11. スタンプ・ラリー(KoNeKo物語)
12. ブレックファスト・クラブ
13. 10 Balls+2(featuring Kick The Can Crew)
14. The Showstopper(featuring PUSHIM)
15. ツーリング・ブギー
★★★★★★★★★☆

前作リスペクトが非常に名盤だったが、聞きやすさはやや低かった。それに比べ今作はそれぞれの曲タイトルからも判断できるとおり、ステージを意識したつくりでアゲアゲな曲が多く、楽しい雰囲気。そのなかでいくつかのサプライズや、クラブ周辺がテーマの曲が多い中、意外なテーマの曲があったりと、キング・オブ・ステージの名に相応しい作品になっている。

全体的に完成度が高く、イチオシというような曲がないのだが、2MCが色んな役を演じて過去の思い出を語る“グッド・オールド・デイズ”は歌詞のユーモアセンスがすばらしい。特にMUMMY-Dの『タクシードライバー編』は最高にお気に入りとなった。

『ビッグウェンズデー』の続編となる“ブレックファストクラブ”は延長戦で持ち越されたファミレスでの話。前編の雰囲気をそのまま引き継いだ雰囲気は文句なく、HOOKが妙に耳残りする。

今となってはざらだがDJ JINが初めてマイクをつかんだ“ Walk On-Hey,DJ JIN Pt.2-”のぎこちなくも力強いフローがものすごくカッコいい。相変わらずヨイショされつづける彼だが、おだてる方のライミングも向上している。JINのための曲であり、彼の存在感はかなり大きい。しかも3バースもあるのは嬉しい限りだ。

確かに完成度は高いのだが、核となる曲がないのも確か。表題曲の“ウワサの真相”も極端に素晴らしいわけでもない。しかし、“勝算(オッズ)”から“ツーリング・ブギー”までが滑らかに繋がっているのはさすがだ。それにMUMMY-Dのフローはこの時が全盛期かと思えるぐらいレベルが高い。宇多丸よりも存在感がかなり大きい。
抜群のコンビネーションに外さないゲスト陣。どの曲もあまり優劣無く。面白く聞けるのでぜひ聞いてほしいアルバムだ。
2006.10.24 CHAIN REACTION
CHAIN REACTION

1. CHAIN REACTION(MURO feat.UZI,DELI,Q,BIGZAM,TOKONA-X,GORE-TEX)
2. BOOGIE UP WITH K.O.D.(DJ SHIMONE,DJ TUS-1)
3. CHAIN REACTION(Re-Reaction Remix)(MURO feat.UZI,DELI,Q,BIGZAM,TOKONA-X,GORE-TEX)
4. FUNKY RETROSPECTION(DJ VIBLAM)
5. ON THE INCREDIBLE TIP(KASHI DA HANDSOME,JOE-CHO,GORIKI)
6. CHAIN REACTION(Instrumental)
7. CHAIN REACTION(Re-Reaction Remix/Instrumental)
★★★★★★★★★☆

傑作らしい(未聴)KING OF DIGGIN'の続編的な位置付けのミニアルバム。
全7曲中、インストが4曲にリミックスが1曲と、ラップが入ってる曲は実質2曲と、1800円払うには非常に割高な気がするが、それは大きな勘違いというものだ。

とにかく表題曲“CHAIN REACTION”の出来がすさまじい。MURO→UZI→DELI→Q→BIGZAM→TOKONA-X→GORE-TEXと、それぞれスキルもスタイルも全然違うMC達が文字通りの『連鎖反応』をおこしている。そして抽出されたうまみ成分が見事に凝縮されているのだ。UZIやDELIはマイクリレーで何倍も存在感をアピールできるMCだが、TOKONA-Xなどは順応できるか杞憂した。そんな個性派揃いのMCたちを見事にまとめあげたMUROはやはりすごい。
耳残りするラインも多く、特にTOKONA-Xの「わかりゃよし わからにゃ死んでよし」は衝撃的。
ファンク度を50%アップさせたREMIXは、もはや名曲の域。トラックの差だけで、ここまで印象が変わるものなのか!?と思わせるほどのカッコよさ。原曲のはっちゃっけ感から一転して、地下にうごめくMCたちの姿が映し出されるようだ。断然こちらがオススメである。

先頭のKASHI DA HANDSOMEの滑らかなフローが際立っている“ON THE INCREDIBLE TIP”はさすがにカップリングというポジションに位置付けられてしまうのは否めないが、十分な出来。JOE-CHO、GORIKIの力の入ったフローも決して悪くは無い。

インストを含めトラックのレベルが非常に高い。そして、K.O.D.Pの豪華さあってこそのこのミニアルバムはPVまでついているので、見つけたら即買いをオススメする。
2006.10.23 OTAKARASAGASHI
OTAKARASAGASHI

1. INTRO
2. ノリコム
3. HANABI
4. OTAKARASAGASHI
5. D-TOX
6. GUSHY STUFF(SKIT)
7. ZOROZORO-SUGOROKUGOROKU-
8. OUTRO
★★★★☆☆☆☆☆☆


J-WAVEのナビゲーターRYUと、エミネムの作品も手がけているTommy Costerの2名からなるユニット”327”が全曲プロデュースしたDELIのゲストなしのミニアルバム。
DELIが高音フローからの脱却を図っている大体中間の時期なので、中途半端なガナリ声はかなり聞き苦しい。いつもと違うトラックも正直DELIとの相性はいいとは言えず、かなり残念な作品となった。
なにより全体的を包み込むゆるさは、とてもDELIが出していい雰囲気ではない。DELIのよさが、ほとんど発揮されていない。

事前にシングル『連動』に収録されている“ノリコム”は、DELIの唯一の高音が懐かしく、このアルバムで一番のでき。327のトラックもピアノメインでさりげない存在感を放っている。

前作の出来が非常によかったのでこのアルバムも期待していた。しかし、繰り返し再生する気持ちは消え去った。
ゲストなしで、この声。それにこのトラックだと正直何度も聞き返すのは非常に厳しい。DELI自体のスキルはけっして低くないのにもかかわらずこの仕上がりにとは正直意外。低音フローへのスタイルチェンジは反対しないけども、こんな微妙な作品には首を傾げてしまう。
OTAKARASAGASHIのPVつき。
DELTA

1. DELTA EXPRESS Pt.1(feat.MIKRIS)
2. ARE YOU READY FOR D?(feat.DABO)
3. DELTA EXPRESS Pt.3(feat.MIKRIS)
4. DRAMA10
5. パックマンパニック(いただきマフィア)(feat.GORE DRY LOFT,BUTCHER,BOO)
6. DRAMA8
7. トメラレナイ××
8. PASS DA POPCORN(feat.NIPPS,K-B/THE HIMALAYA,MR.Nice G13)
9. DRAMA9
10. ゲンナシ(feat.SUIKEN)
11. DRAMA11
12. YOU TRY 離脱(feat.B.B.for THINK TANK)
13. ヒッチャカ,メッチャカ(feat.JOSEPH CACCIO E´NA)
14. DRAMA12
15. 4.M.O.Y(feat.S-WORD)
★★★★★★★★★☆

NITRO MICROPHONE UNDERGROUNDの特攻隊長。ハイトーンボイスのDELIによる渾身のフルアルバム。少し前にリリースした口車と大半の曲がかぶっている。その点はかなり不満であるが全体として完成度がかなり高い。
かぶっている曲を並べてみると“ARE YOU READY FOR D?(feat.DABO)”“トメラレナイ××”“PASS DA POPCORN(feat.NIPPS,K-B/THE HIMALAYA,MR.Nice G13) ”“DRAMA9”である。それは口車のレビューで解説するとして、いずれも再収録したくなる気持ちもわかる曲である。

それ意外との曲となると、GORE-TEX,BUTCHER,BOOとの食いしん坊の歌。“パックマンパニック(いただきマフィア)”が、まず耳につくだろう。
KENTVERY CUTという謎のプロデューサーによるコミカルで慌てるトラックに4MCがとても楽しそうにラップしている。個人的にはBUCHERのバースがお気に入りだ。

口車ではあまりパッとしなかった『レッカノゴトク』をJOSEPH CACCIO E´NA(MACKA-CHIN)がまさにヒッチャカメッチャカにした“ヒッチャカ、メッチャカ”は彼による最初の意味不明な演劇が最高にいい。曲自体は変化がないにもかかわらず、全く違う曲に仕上がっている。改めてMACKA-CHINのインパクトの強さを実感できる。

ラストをしめるのにぴったりすぎるS-WORDとの“4.M.O.Y”も外せない。直前のSKITから違和感無く繋がるトラックは、弦楽器による切ない雰囲気をうまく出している。そこに、息子へのメッセージをのっけられるんだからたまらない。切ないトラックなのに、偽りの無い言葉に裏づけされ暖かい曲となった。
DELIのハイトーンとS-WORDのジャリジャリした声とのギャップがいいアクセントになっている。

DELIの存在感がとにかく大きい。その特徴ある声は彼ひとりだと消化不良をおこしそうだが、随所に挟まれるSKITとゲストを多く起用することでアクが取り除かれ、程よく押さえ込まれている。そもそもソロ曲は一曲だけと、かなり豪華。歌詞カードも単調にならず、色んな工夫がされている。そういう細かいところも手がこんでいて実にうれしい。
断然初心者にもオススメできる作品だ。
2006.10.21 Get Back On Stage
GET BACK ON STAGE

1. Intro~Here Comes The SEAMO~
2. a love story(album version)(with BENNIE K)
3. DRIVE
4. Time Attack(featuring MICRO&KURO(HOME MADE 家族))
5. Morning
6. Jumpin’
7. Mic Checker
8. I Wanna Be....(featuring KOZUE(B@by Soul))
9. One Memory
10. BET OR ALIVE(featuring CRYSTAL BOY(nobodyknows+))
11. Tears
12. 関白
13. Friends
14. Outro~A Music Box~
★★★★★★★★★☆

現在最も湧き上がってる地方、名古屋のシーン。毒がつよくアングラなハードコアなHIPHOPをやっているアーティストが多い中で、異端児というか…とにかく一線違うスタイルでラップをやっていたシーモネーター改めSEAMOがリリースした、メジャー第一作のアルバムは日本のリスナーをひきつける魅力がいっぱいつまった作品となった。
全体的にラブチューンやそれに順ずる切ない曲が多い。実話を元にしてるために妙なリアリティがあり、その声とシンクロする。よって僕は一気に彼のとりこになっていった。
聞き取りやすい声とリリック構成・ライミングに見られる高い技術も魅力だ。

トラックだけでこの曲のイメージが見えてくる“I Wanna Be....”はKOZUEのコーラスによる世界を全くつぶすことなく曲が成立している。SEAMOの未練たらたらラップも満足の出来。
似て非なる“Frends”も共感できる人は多いだろう。

ただのギャンブルの話だったはずが、バースが進むにつれ人生のギャンブルの話に発展していくCRYSTAL BOYとの“BET OR ALIVE”も面白い。nobodyknows+のCRYSTAL BOYの意外なスキルの高さにビックリした。その一方HOME MADE家族との“Time Attack”は非常に印象が薄い。なんというか中途半端としか言いようの無い微妙な作品になってしまった。この三人ならもっといいものが作れるだろうに、非常に残念だ。

結局のところ、彼の気持ちを最もはっきり表現してる曲はボーナストラックだったりする。「地獄から」や「HIPHOP界の除け者」・「俺らのラップは日常がテーマ」など、彼の言葉に嘘はないだろう。
一度メジャー契約を打ち切られた彼だからこその説得力がある。

現在の彼のHIPHOPへの姿勢には批判的な見方をする人も確実にいるだろうが、僕は、このスタイルチェンジは大成功といえる。まだまだ限界が見えないMCである事も確かだし、「カリスマならぬカリデカ」って言ってたころよりは成長したことは間違いないだろう。
2006.10.20 MAD MAXX
MAD MAXX

1. 一掃(宇頭巻×リアルスタイラ)
2. ANGEL OF DEF(COCOBAT×YOU THE ROCK★)
3. トモシビ(WRENCH×EGG MAN(from SOUL SCREAM)
4. モッコス DA HOUSE(TERIRTORIAL POLIO)(THREE SIDE×ポチョムキン)
5. THE SHOW CASE(THREE THE HARD WAY)(ZEEBRA&UBG FAMILY(OJ&ST.KEMU-MARKIT))
6. MAD MAXX(CHEST HOLE×バックギャモン)
7. Wプレード(ANARCHY×ラッパ我リヤ)
★★★★★★★★☆☆

HIPHOPとハードコアバンドの融合を目的とした今作は、走馬党が主となって勧めるコンピは万人受けするようなアルバムはまずないが、面白い作品が多いので、今作にも十分期待した。
いままでのHIPHOPとはかなり色合いが違うトラックだが、意外にも今回参加したアーティストたちにはあっている印象だ。

COCOBAT×YOU THE ROCK★の“ANGEL OF DEF”は、YOU THE ROCKならなんとなくロックと相性がよくても頷けるが、リリックの大方が英語で彼の熱いフローで一生懸命ラップをしている。サウンドも段々盛り上がっていき、彼を十二分に引き立てている。歌詞カードには『言わずと知れた』到底理解できない解説つき。

ポチョムキンの驚くほど滑らかなフローが堪能できる。THREE SIDEとの“モッコス DA HOUSE(TERIRTORIAL POLIO)”も外せない。正直ここまでスキルの高いMCだとは思っていなかった。しかし、RINOへのdisと思われるリリックもあったりするなかで、ラフながらも丁寧に言葉をつないでいて大変好感が持てる。若干高めな声も曲全体の雰囲気とマッチしている。

トラックがなんであれ、自分の世界観でHIPHOPしてるEGG MANの“トモシビ”も仕上がりが大変よい。前半はスローテンポで流していくんだけど徐々に激しくなっていくサウンド。それに伴い独特の小刻みなライミングも切れ味を増していく。終盤の怒涛の韻踏みにはただ圧巻するばかりである。
息つく暇も与えないぐらいのライムを経て最後に締めくくる一言がもの凄くカッコいい。

7曲というボリュームは薄いものの、捨て曲がなく、一通り楽しく聞ける。相馬党よりもゲストたちの方が明らかに目立っているが、彼らの曲は彼らにしか出来ない魅力が存分につまっている。
HIPHOPが好きな人だけでなく、ハードロックが好きな人たちにも十分オススメできる。スピーカーを存分に振動させてほしい。
それにしてもジャケットや歌詞カードがカッコいい。
2006.10.19 BEAT PLAYER
BEAT PLAYER

1. Intro(The Beat Faith)
2. Love Music(feat.Souls of Mischief)
3. Sound Evolution
4. Dancer’s High(feat.Kick The Can Crew)
5. Cosmic Response
6. M.U.P.(feat.Hi-D)
7. Got Something New
8. Entrance
9. A’s technic from B(feat,Crazy A)
10. In The Middle Of A Trip
11. Game(feat.Sphere Of Influence)
12. Beat The Target
13. Don’t Stop,Go On!
14. DON’T STOP(feat.SLR)
15. Skyfloat
16. Outro
★★★★★☆☆☆☆☆

95年にはすでに活動をはじめていたDJ BEATのアルバム第2弾。収録されている16曲の内、まともにラップや歌が収録されている曲は実に6曲。よって、このアルバムを楽しめるかどうかは、必然的に彼のトラックを楽しめるかどうかという点にかかっている。
SOUL SCREAMのFree Wayに代表されるように、彼のトラックは異次元を散歩しているかのようなトラックが多い。宇宙遊泳してるようだ。
このアルバムも、もちろんそのイメージ。しかし、全体的に薄っぺらい。どれも似たり寄ったりのトラックで、はっきりいって退屈である。声ネタなんかをサンプリングしてある曲はまだいいが、まったくのインストは聞くのさえも抵抗がある。

その中で先行シングルでもあった“Dancer’s High”は、宇宙ではじける小爆発を連想させるキャッチーなトラックに、ゲストのKICK THE CAN CREWが彼ららしい軽めなフローとタイトなライミングが相性よく、意外と飽きがこない。KREVAのライミングは本当に上手いと思った。
タイトルからも、DJ BEATの世界感が十分に味わえる。

HIPHOP界の重鎮CRAZY-Aを招いた“ A’s technic from B”は小刻みなスクラッチが気持ちいい。BEATのスクラッチはなかなかいい味を出している。
CRAZY-Aのラップもテンポよく言葉を並べていく。飛びぬけて上手いわけではないが、リリック構成は上手い。

全曲英語タイトルであり、若干のカッコつけはいた仕方ないとして、正直もう少しゲストを招いてほしかった。トラック自体はオリジナルだし色んなラッパーと絡めばもっと面白い作品になったと思う。
しかし、こういう異次元的なトラックが好きな人は一聴してみてはどうだろうか。
2006.10.18 東京砂漠
東京砂漠

1. 東京砂漠
2. キッチンスタジアム(feat.UZI,三善/善三)
3. 煙立つ東京(feat.DABO,S-WORD)
4. マジ興味ねえ(feat.K DUB SHINE)
5. フォンコール(feat.BACKGAMMON)
6. まじでぇ?
7. 社会の窓(キ・キ・チ・ガ・イPART2)(feat.宇多丸)
8. 神髄2001(feat.ラッパ我リヤ)
9. 完全勝利(feat.K DUB SHINE,DZ-T,DIDI)
10. 元韻次元
11. 地下から…REMIX(feat.ZEEBRA)
12. ミステリーサークル(feat.キエるマキュウ)
13. 21(feat.T.A.K.THE RHHHYME)
14. ハルマゲドン(feat.K DUB SHINE,ZEEBRA)
15. 途中経過REMIX
16. オアシス
★★★★★★★★★☆

キングギドラのメンバーであるDJ OASISの初となるソロアルバム。DJのワクに収まりきることなく彼自身もMCとして参戦している。
当時からABCに所属しているため、リリック構成や韻の踏み方などは通じるところがあるが、その独特のべっとりとしたフローによりMCとしても独特のスタイルを確立している。
アルバムを通して、アンダーグランドの暗い雰囲気が漂うトラック。捨て曲なしで楽しめる。あえて一番をあげるとすれば、BACKGAMMONをゲストに招いた“フォンコール”だろうか。DABOとS-WORDをゲストに招いた“煙立つ東京”もトラックとリリック、そしてMCたちのフローの絶妙な絡み。そして曲全体から煙立つ東京というイメージが湧きあがるさまは捨てがたいが、もともと実力派のMCであるし、ここまでの仕事は期待できるので前者を推したい。

緊迫感あるトラック、ゲストの中で一番目立たない彼がどんな曲を披露するのか、という期待は薄かった。しかし、スピーカーから流れてきた『女に溺れたダメ男リリック』に一瞬で耳を奪われた。
走馬党らしい手堅い韻踏みはもちろんのこと、ストーリー性のあるリリックも面白い。特にARKの存在感は大きい。正直、このトラックにこのリリックかよ!とも思うが、このギャップがすごい。そして、その後にすぐさまSKITを入れるあたりも後味が残らない。

料理をテーマに、韻についてはこだわりがあるUZIと三善善三を招いた“キッチンスタジアム”はUZIのよさがにじみ出ている。
このアルバム唯一K DUBのよさが感じられる“マジ興味ねぇ”は自分の主張を明確に歌っているところに好感が持てる秀作。
Part1が発売中止になったにもかかわらず、相変わらずのギリギリのリリックで社会を風刺する宇多丸との“社会の窓”は下ネタあり、痛快なDisありと、相性のよさを完璧なものにした。
キングギドラ復活の予告編となった“ハルマゲドン”はKJのディスも混ぜられていたりと、顔見せには十分な仕上がり。OASISのせまりくるトラックはまさに、怪獣映画のそれ。
いままでの生涯を振り返る“途中経過REMIX”はまさかのソロ曲。違和感無く聞けるところがあなどれない。トラックもさりげなく落ち着けめのにしてるところがいい。

アルバムに全体的にK DUB SHINEの露出が多く、もともと彼が苦手である僕には大変マイナスポイント。それを除いてもゲストたちのよさを遺憾なく発揮できるトラックに、ゲストそれぞれがそれに答えているから完成度がとても高い作品になった。入門者からHIPHOPにはまっている人たちまで一度は聞くべき作品だ。
2006.10.17 リスペクト改
改

1. R.E.S.P.E.C.T.改(remixed by Mr.DRUNK)
2. キング・オブ・ステージ PART 2(remixed by Mr.DRUNK)
3. Bの定義(DJ BEAT REMIX:DJ BEAT)(featuring CRAZY-A)
4. B-BOYイズム(80’s REMIX:Mr.DRUNK)
5. 麦の海(ROCK-Tee’s PRO & FUNKY GRAMMAROUS REMIX)
6. Hey, DJ JIN(仮面貴族ルチャリブレREMIX:キエるマキュウ)
7. マイクの刺客(FUMAKILLA REMIX)
8. 野性の証明(PES REMIX)
9. ブラザーズ(DJ WATARAI REMIX)(featuring KOHEI)
10. ビッグ・ウェンズデー(Force of Nature REMIX:KZA ASSIM)(featuring MAKI THE MAGIC)
11. 隣の芝生にホール・イン・ワン(SWG REMIX:シンコ)(featuring BOY-KEN)
12. 敗者復活戦(INOVADER REMIX)
13. 耳ヲ貸スベキ(DJ YAS REMIX)
14. リスペクト(DJ CELORY REMIX)(featuring ラッパ我リヤ)
★★★★★★★★★☆

僕はREMIXアルバムが好きだ。ひとつのアーティストが作り出した世界を、まったく別のアーティストたちが新しい形にしていく。それはいつもプラスとなるわけではなく、失敗することもまれにある。つまりその曲のよさをつぶさないようにしつつも自分たちの世界観を楽曲で表現しなければならない。だから、聞いてて楽しいものが多いから好きなのだ。
リスペクトのREMIXアルバムも名盤と仕上がった。元のトラックは似たり寄ったりで面白みに欠けていた印象があったが、各々の実力派リミキサーの力によってそれぞれが個性豊かに生まれ変わった。もともとが名曲をREMIXするのはそれなりのプレッシャーがあるだろうが、見事な仕事をしていると思う。

特にそれが顕著なのが“Hey, DJ JIN(仮面貴族ルチャリブレREMIX:キエるマキュウ)”だろう。もはや完全に別の曲。綺麗目のトラックにこれがキエるマキュウの力か!と思わせるほどのクセのあるフロー、完全にオリジナルな言葉選びは衝撃の連続。野球ネタあり、途中にハミングあり、唇ぶるぶるありと、完全に彼らの曲と化してしまった。

原曲の生存競争を弦楽器の切なげな音色で表現した【野生の証明】の印象を180°方向転換させた“野性の証明(PES REMIX)”はPESがトラック製作ということに驚いた。まさに、RIP SLYMEっぽい妙にノリがいいトラックとリリックに不思議と違和感がない。ラストをやや伸ばしすぎな気もする。

ますます哀愁漂う曲となった“敗者復活戦(INOVADER REMIX)”は、絶望の淵に立たされたようなひたすら暗いトラックに吸い込まれていくと本当に怖い。ひとりで真っ暗な洞窟をさまよい歩くような心細さがある。それはリリックの所々に挟み込まれているポジティブなリリックがほとんど意味を消し去れているくらいだ。

全体的にまとまりが悪くなるのは仕方がない。それでも曲の流れを悪くしているような曲は一部だし、リミキサーも非常に豪華。それにライムスターに加えゲストのよさもしっかり残っているトラックは本当に優秀だといえる。

最後に“キング・オブ・ステージ PART 2(remixed by Mr.DRUNK) ”はPART1というか原曲より絶対にオススメである。テンポが早くなりノリがよい。それに、2部合唱がとてもきれいである。それにしてもMr.DRUNKのトラックは多種多様で本当におもしろい。
2006.10.16 リスペクト
RESPECT

1. R.E.S.P.E.C.T
2. キング・オブ・ステージ
3. 「B」の定義(featuring CRAZY-A)
4. B-BOYイズム
5. 麦の海
6. Hey,DJ JIN
7. マイクの刺客(DJ JIN劇画REMIX)
8. 野性の証明
9. ブラザーズ(featuring KOHEI from MELLOW YELLOW)
10. ビッグ・ウェンズデー(featuring MAKI THE MAGIC)
11. 隣の芝生にホール・イン・ワン(featuring BOY-KEN)
12. 敗者復活戦
13. 耳ヲ貸スベキ
14. リスペクト(featuringラッパ我リヤ)
★★★★★★★★☆☆

日本語ラップの中ではクラシックとして紹介される機会が多いサードアルバム。『キング・オブ・ステージ』や『耳ヲ貸スベキ』と言えばもはや彼らを指す語だが、原点はこのアルバムに詰まっている。
僕はこのアルバム以前のライムスターはよく知らないが、このアルバムを一通り聞いてみた印象は『地味』だった。MCのスキルとして宇多丸は確実にMUMMY-Dに劣っているし、派手さを微塵も感じさせないトラックは土臭さを感じる。それにジャケなんかからも暗さが溢れるばかりであった。
しかし、聞き返せば聞き返すほどにこのアルバムは色んな面を見せてくれるのであった。

現在絶対的な名曲として君臨する“B-BOYイズム”はライブなどではイントロだけでリスナーを狂喜乱舞させることができるほど。軽快なリズムにのってB-BOYを定義しきった。耳残りがいいラインも多く、ギリギリまでラップが聞けるのもうれしい。B-BOY PARKのテーマソングになったのも頷ける出来。
そして、その前にオマケのようにくっついているCRAZY-Aのソロ曲“「B」の定義”があるからこそB-BOYイズムのよさはなんパーセントもアップする。初期からHIPHOP界を支えてきたCRAZY-Aだからこそのこの説得力はどうだ。

個人的にもうプッシュしたいのが“Hey,DJ JIN”だ。工場の流れ作業の世界に引き込まれるようなトラックに、回転寿司のごとく様々な音が流れてくる。これが実に美味しい。DJ JINをヨイショしまくる二人のリリックも実におもしろい。短い間隔でマイクパスをしていくため、リズムもよい。
この一曲でDJ JINのことは大体わかるだろう。

他の曲も秀作ばかりだ。“麦の海”はビールという言葉を使わずにどれだけ上手く表現できるかの朝鮮が面白いし、MUMMY-Dの実弟KOHEIをゲストに招いたブラザーズは、微妙なエロさ漂う作品に仕上がった。大人のやらしさが溢れる“隣の芝生にホール・イン・ワン”はBOY-KENのハイテンションがいいスパイスに、最後をしめる“リスペクト”はラッパ我リヤがインパクトが薄いけども、しっかり仕事こなしている。日本にリスペクトする姿勢が見える。

全体的にゆっくりした曲調なので退屈さを感じてしまうのは否めない。しかし、一曲一曲を聞いていてけば、それぞれの完成度が高いことに驚かせる。どこを切り取っても当時のライムスターが実像となって浮かぶ。このころから『エロ』『酒』『女』という彼らの大まかな姿勢が見え隠れしている点もよし。
2006.10.15 asphalt#02
asphalt#02

1. RENDEZVOUS BLACKSMITH R&B RERUB(CRAIG DAVID FEAT.KNOW ?UESTION)
◎2. APOLO(SUIKEN)
◎3. bounce baby(michico)
◎4. Maririn Cafe(日本語版)(MACKA-CHIN)
5. TROUBLE AGAIN(JOHN FORTE FEAT.TRICKY)
◎6. プロフェッショナル現場アクター(MIGHTY CROWN TRITOP REMIX)(ラッパ我リヤ feat.RHYMESTER)
◎7. TOO LATE(SOULHEAD)
8. GIMI DA MUZIK(T.O.K.FEAT.SHABBA RANKS)
9. THEY’LL NEVER KNOW(MIS-TEEQ FEAT.ASHER D AND HARVEY(COURTESY OF SO SOLID CREW))
◎10. ラップ王子さん(餓鬼レンジャー)
11. RAH RAH(NAUGHTY BY NATURE FEAT.ROTTIN RAZKALS)
◎12. 52年度通信カーリング部同窓会(マイカデリック feat.アルファ)
13. DOUBLE TROUBLE(tasha,guest vocal:DOUBLE)
14. BY MYSELF(YING YANG TWINS FEAT.MR.BALL)
15. KILLA BEEZ(WU-TANG PRODUCTIONS PRESENTS KILLA BEEZ FEAT.BOBBY DIGITAL,U-GOD,INSPECTAH DECK,SUGA BANG BANG)
◎16. Dispatch(m-flo feat.Dev Large,Nipps&Vincent Galluo)
17. PARTY 2 THE END OF TIME(BOUNTY KILLER FEAT.RICHIE STEPHENS&WAYNE MARSHALL)
★★★★★★★☆☆☆

雑多な町並みが放熱する音像をひたすら並るのがコンセプトとし、正直微妙だった前作を、もっと見晴らしをよくしたものが『asphalt#02』だ。集められたアーティストは豪華になり、前作とは比べ物にならないくらいHIPHOP色が濃くなった。

日本ラップの先陣を切るSUIKENの“APOLO”はDJ TOSHIKI DA HARDBOPの機械的なギコギコしたトラックにSUIKENの跳ねるようなライムが、近未来的な世界を空飛ぶスクーターで駆け回っているような感じだ。短い曲ながらこの先を期待させるには十分。

RHYMESTERをゲストに招いて、まさに現場の曲となった“プロフェッショナル現場アクター”は、原曲はいまいちパッとしなかったが、MIGHTY CROWNによるREMIXによって一気に生まれ変わった。各々のヴァースによって、微妙にメロディーに変化がありHOOKのパワーの無さをカバーしている。
どちらかというとRHYMESTERの方がトラックとあっているようだ。

そして、m-flo最大の問題作となったであろう、Dev Large,Nippsをゲストに招いた“Dispatch”も外せない一曲。なぜかLISA不在のまま、常人離れしたリリックをぶちかます2MCに乗せられてVERBALさえもがVincent Galluoと改名し絡んでいく。もちろんゲスト二人の世界に完全に溶け込めるはずも無く、完全に食われてしまっているが、この中毒性はすごい。

基本的にいままでリリースされた曲を集めているだけなので真新しさには欠けるが、十分聞けるコンピとなった。ここまでバリエーション豊富にしたのは前作の帳尻あわせか。
それにしても餓鬼レンジャーの印象が薄い。“ラップ王子さん”のコミカルなトラックは悪くないが、どうもこのアルバムの雰囲気には合わなかったようだ。
2006.10.14 CHIN ATTACK
CHIN ATTACK

1. コノ音見テハメテケルヒト
2. タイブレーク '80
3. Maririn Cafe 日本語版
4. Live '96 (ビデオテープの記憶)
5. マキアートランナー
6. あったか~いっ
7. 都会の音シリーズ(1)
8. ランページな夜
9. やすらぎの店 (feat.BUTCHER)
10. 未完成に捧ぐ
11. インストの秋
12. イケナイコト × アカサタナ
13. ボサノバシャワー / taken' from Station 79.7 (feat.JOSEPH CACCIO E NA)
14. マッカチンイナインデスカ (カセットテープの記憶)
15. 適当強盗 a.k.a 春夏秋冬 (feat.NMU)
16. イボンヌONEループ
★★★★★★★★★☆

絶対的なキラーチューン“適当強盗”を要するNITRO MICROPHONE UNDERGROUND(N.M.U)のリーダー『MACKA-CHIN』の1stアルバム。
諸事情により2バージョンのジャケットが存在しているが、いずれも彼らしいデザインとなっている。
歌詞カードは手書き、まともにラップしている曲などほとんどない。まるで幼稚園児が好き勝手に遊んでいるような印象さえ受ける。
一般のヒップホップ・アーティストたちが直球で三振を取ってくる本格派の投手だとしたら、彼は多種多様の変化球を駆使して凡打の山を築くような軟投派の投手なのだ。かなり稀有な存在。

もともとラップのキレはよく、意味不明ながらも、なんとなく伝えたいことが伝わってくるスタイルは相変わらずで、まともにラップすれば十分聞けるのだ。
特に“Maririn Cafe 日本語版”は、縦横無尽に暴れまわるトラックに高速ラップが栄えている作品。自然と体が揺れてしまうような曲だ。

僕がMACKA-CHINにやられてしまったのはそういう部分ではない。
「どこ行くの?」「鬼ごっこ」「がんばって!」という意味不明な掛け合いがなんとも安っぽいBGMの中で何度も繰り返される“都会の音①”や、ヒップホップ界最高の調味料であろうJOSEPH CACCIO E NA氏をゲストに招いた(もちろん本人)“ボサノバシャワー”のやる気があるんだか無いんだかわからない感じがいいのだ。

このアルバムは全体的に面白すぎる。よって、普通の感性では理解不可能と思われる部分も大きいだろう。しかし、“適当強盗”という最高水準の曲があるにもかかわらず、それをあくまでアルバムの中の一部としてオチまでつけてしまう姿勢が最高じゃないか!
(詳しい説明はしません。そこらじゅうでしているので)

普通の作品ではないので、普通のラップが聞きたい人にはオススメできない。
しかし、僕は好きだ。中毒性のあるトラックに、とにかくやりたい放題な楽曲陣。しかし、どの曲も非常に心地いい。
容姿に似合わず彼は癒し系MCなんだと僕は確信している。
2006.10.13 CHANGE THE GAME
CHANGE THE GAME

1. CHANGE THE GAME(DJ OASIS feat.K DUB SHINE,ZEEBRA,童子-T,UZI,JA飛龍,O.J&S.T,KM-MARKIT)
2. セレモニー(DJ YUTAKA feat.HAB I SCREAM&E.G.G.MAN from SOUL SCREAM)
3. もしも息子が出来たなら…(DJ MITSU the Beats feat.KOHEI JAPAN)
4. only one’s song(DJ OASIS feat.WORD SWINGAZ)
5. クーデター(INOVADER feat.走馬党)
6. Change(DJ YAS)
7. テレビジョン(D.O.I.feat.K DUB SHINE)
8. アクション(DJ CELORY feat.キエるマキュウ)
9. TOMORROW NEVER DIES(ROCK-Tee feat.T.A.K the RHHHYME)
10. Hi-Timez(Hi-Timez and JUJU)
11. 未来の宝(BEN THE ACE feat.童子-T and YAMAKOU)
12. OUTRO 感謝(童子-T)
★★★★★★★★☆☆

『幼児・児童虐待防止』をテーマに童子-Tを先頭にヒップホップアーティストが集結したチャリティー・コンピレーションアルバムがこの『CHANGE THE GAME』だ。このアルバムでの収益金の一部は寄付している。
この試みは素晴らしいと思うし、HIPHOP全体としての印象もよくなると思ったし、参加しているアーティストは、なかなか豪華。というか個性派揃いなのにもかかわらず、このアルバム全体は足並みがそろってる気がしない。とにかくコンセプトに見合わない曲が多く、方向性が決まっているのにもかかわらずその方向へ向かっていってない。その点は非常に残念。

一発めの“CHANGE THE GAME”では、もともとキングギドラだったK DUB SHINE率いるABCとZEEBRA率いるUBGのMCたちがマイクリレーを重ねていく。その数、実に10人と大変豪華。ラップにも参加しているDJ OASISの黒いトラックに各MCがテーマに沿ったラップを披露しているが、一番目立つのはやはりUZI。マイクリレーの中でその存在感はひたすらに大きい。
あとはJA飛龍というアーティストをはじめて聞いたが、どうやら自分の耳にはあわないらしい。

そして、KOHEI JAPANの中で最高傑作だろう“もしも息子が出来たなら…”も外せない一曲。KOHEIのありのままに歌う温かみのあるリリックとDJ MITSU the Beatsの暖かいトラックの調和は、日本人ならではの毒っけの全く無い曲となった。
自分の子供に向けたメッセージソング。こういう曲があっさり好きになってしまうのは、恥ずかしいことじゃないはずだ。それほどまでに優しい曲。
この曲はKOHEIにしか作り出せない雰囲気を存分に味わってもらいたい。

ラストをしめてくれるのが童子-TとYAMAKOUの“未来の宝”だが、このアルバムを通して伝えたかったことは、つまりこういうことなんだろう。雑多に多種多様に並べられた楽曲たちを、端的にまとめあげた童子-Tの姿勢がカッコいい。切なげなトラックに中低音の声が静かに響き、その裏には強い意思と悲しさが伝わってくる。「正直、これで全ては変えらんねぇ」という童子-Tの悔しそうな言葉を聞いたか。それでも何かアクションを起こそうとした彼らには拍手を送りたい。

全体の出来は悪くなく、一曲一曲の個性が強いため好き嫌いがはっきりすると思うが、全ての曲が合わないということはないだろう。逆にいえば全ての曲にがっつりはまれるわけではなく、どうしても自分の中で捨て曲が出来てしまう。個人的に“クーデター”“アクション”“Hi-Timez”あたりは素直に聞けるが、“only one's song”や“テレビジョン”は結構苦しい。
それでもこのアルバムのコンセプトが素晴らしいし、極端に悪い曲があるわけではないので、テーマにあってない曲が多い事に目をつぶって星8個とする。
2006.10.12 asphalt#01
asphalt#01

◎1. My Style Is The Best/ 餓鬼レンジャー
◎2. Amploud/ Dragon Ash
3. CAN'T C ME/ 2PAC
◎4. Enter the 我~燃えよ!我リヤ~/ ラッパ我リヤ
5. GET YOURSELF UP(PETE ROCK REMIX)/ KRS-ONE
◎6. ファイヤボン/ 山嵐
7. PUBLIC ENEMY NO.1(JERONIMO PUNX REDU)/ PUBLIC ENEMY
◎8. 琴ばうんす/ 麻波25
9. SERIAL KILLA/ SNOOP DOGGY DOGG
10. NJ TO LA/ NAUGHTY BY NATURE
◎11. DISTBALL/ 宇頭巻
12. ALL ABOUT U/ 2PAC
◎13. Mob Squad/ Dragon Ash
★★★★☆☆☆☆☆☆

『良くも悪くもエネルギーに溢れている雑多な場所や風景』から浮かぶ音楽をコンセプトに邦楽・洋楽関係なくストックされたアルバムがこの『asphalt#01』だ。正直、これをHIPHOPと分類わけしていいのか非常に迷った。

日本語ラップのレビューなので洋楽は割愛させていただく、というかよくわからないので説明できない。(日本のアーティストの作品には◎をつけてある)
一方の邦楽はといえば、見てわかるとおりのミクスチャーバンドが大方を占めるメンツ。その中になぜか【餓鬼レンジャー】やら【ラッパ我リヤ】なんかがひょこっと収められている。だから…一応HIPHOPなんだ。洋楽はそうだし。

一発目から“My Style is The Best”をぶちかます餓鬼レンジャー。中華風なトラックに次々とリリックをぶちかます『YOSHI』と『ポチョムキン』のスキルは非常に高い。テンポよく4ヴァース目までこなす姿勢は好感が持てる。言葉選びもおもしろく、ポチョムキンの変態ライミングとYOSHIの堅物ライミング+αのアンバランスさがなんと言っても餓鬼レンのよさなのだ。

燃えよドラゴンをサンプリングした“Enter The 我~燃えよ!我リヤ~”はハデ目なトラックにもかかわらず、自分たちのペースでラップする『Q』と『山田マン』の二人が吐き出す。ライムの集合体はすごい。特に山田マンはひたすら韻を踏む。そして、聞いてるだけでこちらに唾が降り注ぎそうなQのフルパワーラップは圧倒される。二人ともリズムなんてこちらの理解を超えるんだけど、ちゃんと曲として成立してるところがなんとも…。

他のミクスチャーバンドたちも名前ぐらいはしっている、しかしロックが苦手な自分としては、基本的にうるさいだけなのだ。その中で麻波25の“琴ばうんす”は琴の音色がユニークで2MCのライミングも一定の水準を越えていて、その後、唯一興味をもてるバンドとなった。

全体的に曲構成から 無い と思わせざる負えないが、製作者があまりHIPHOPに詳しくないのかもしれない。しかし、洋楽はいい曲が多い…らしい。
餓鬼レンジャーとラッパ我リヤのスキルの高さはよくわかるコンピレーションアルバムだった。

2006.10.11 最終兵器
最終兵器

1. 最終兵器
2. UNSTOPPABLE
3. 公開処刑 feat.BOY-KEN
4. トビスギ(Don't Do It)
5. F.F.B. (Album Version)
6. リアルにやる
7. 911 (Original Version)
8. 真実の爆弾
9. 平成維新 feat. 童子-T & UZI
10. マネーの虎
11. 友情
12. ジェネレーションネクスト
13. 夜明け
★★★★★☆☆☆☆☆

前作『空からの力』がHIPHOPを語るには欠かせないらしいクラシックとなったキングギドラはその後ソロ活動などを経て再び集結した。
このアルバムをリリースするにあたって、シングル曲の回収騒動(しかも、2枚も!)disについての話題などリリース前から注目を集めた。
正直なところ、ここまでお騒がせを連発させた割に、このアルバムはたいしたこと無いと思った。全体的に取り上げるテーマが大きすぎて、ラッパーの容量をオーバーしているとしか思えず、薄っぺらい。
“最終兵器”から“F.F.B”までは多種多様なトラックとリリックの面白さで聞き応えがある。
DRAGON ASH・KICKやRIPを真正面からdisった“公開処刑”は内容うんぬんとしてもBOY-KENの大騒ぎ感と内容のギャップがおもしろいし、ドラッグについてストーリー性のあるリリックと、サンプリングの疾走感あるトラックの融合がいい具合の“トビスギ”は各々のバースが『case』と表現されてるとこなど、細かいところまで気が利いている。そして、現在の遊女たちを、利便性からファーストフード・ビッチを皮肉っている“F.F.B”は軽い女の曲に見合うものすごく軽いトラックはキングギドラの曲か疑えるほど。
しかし、後半に行くにつれ、似たり寄ったりの雰囲気を出しているだけで正直聞きにくい。そのなかでUBGとABCの主MCが揃い踏みした“平成維新”はかなりの出来。とにかく緊迫感溢れるトラックはせまり来る何かを感じるし、4MCともスタイルに差があるので聞いていて飽きない。このアルバムの中で一番の出来だ。

歌詞カード曰く「このアルバムは~次の世代のためになにをすべきか、何を伝えていくか、社会はどうあるべきか~」というテーマを主にしているらしい。そして、K DUB曰く「言いてぇ事言うのがHIPHOP」と言うことでこのアルバムは言いたいことを言っているらしい。テーマ自体は大変素晴らしいものだと思うが、しかしどうもウソくさく聞こえてしまうのは僕だけだろうか…。
もはや覇気がなにも感じられないK DUBのぼやきフローに、不良な感じを前面に押し出すZEEBRAの言葉にはもはや説得力が消え去っている。このアルバムで世間一般のジャパニーズHIPHOPのイメージ、そして評価が悪くなったことは間違いないだろう。
2006.10.10 空からの力
空からの力

1. 未確認飛行物体接近中(急接近ミックス)
2. 登場
3. 見わまそう
4. 大掃除(feat. T.A.K. THE RHYMEHEAD)
5. コードナンバー0117
6. フリースタイル・ダンジョン
7. 空からの力(インストゥルメンタル)
8. 同(パート2)
9. 星の死阻止
10. 地下鉄
11. スタア誕生
12. 行方不明
13. 真実の弾丸
14. コネクション
★★★★★★☆☆☆☆

当時のジャパニーズHIPHOP界にまさに来襲したキングギドラのファーストアルバム。現在最前線で活躍するZEEBRAと、日本で最初に単語単位でのライミングを行ったK DUB SHINE、そしてDJ OASISの2MC、1DJが彼らだ。
このアルバムはそこで『これを聞かなきゃHIPHOPは語れない』だとか『これがリアルHIPHOPだ!』とか言われるが、僕は決してこれを聞かなくてはならないとは思わない。僕は、生で体験したわけではなく、その『すごいこと』も今となっては『当たり前』なわけで普通に受け入れてしまう。それだけにこのアルバムからよさを見出すのに大変苦労した。しかしこのアルバムはただ古っぽいだけと切り捨てるにはあまりにもったいない。このアルバムは純粋で自由にHIPHOPをやっているのだ。
今とは全然違う声の2MCは若々しく張りがある。特にK DUBは別人のように生き生きとラップしている。

現在は T.A.K THE RHHHYMEとなったRHYMEHEADをゲストに招いた“大掃除”はピアノをメインとしたトラックとは思えない地味さに、おもしろリリックをまじめにフローするのが面白い。特にZEEBRAの「ジーブラ シに濁点 棒でフに濁点 ラは濁点無くて」のラインは注目すべき。普通に織り交ぜられられてるのがすごい。そのマイクを受け取ったRHYMEHEADは今ほどじゃないがもう、ねちっこさの片鱗を見せている。この曲は最後のK DUBが掻っ攫っている。彼はすでに、言葉遊びを十分にマスターしている。「位置に三途の川~死亡数10」というリリックに数字を織り込む技術は当時にしてみれば斬新であり、大胆なことだったずだ。

他にもK DUBの中でも最高レベルの社会風刺の“スタァ誕生”は生々しい描写が非常にリアルで軽い戦慄さえ起こしそうだ。最終的にはこういう終わり方をすることは予想できたが、それにしても現実味を帯びている。

「暴れん坊リリック」「骨付きカルビの焼肉」などのラインが飛び出すコードナンバー117”はHOOKというか間奏のぼやきと相成って面白いし、トラックからアングラ感がむんむん漂ってくる。

2MCのスキルは当時から高く、今より自由なリリック構成は次にどんな言葉が飛び出すか期待してしまう。全体的に地味なトラックも聞き込めば味が出るようなものが多い。しかし、正直あまり楽しめるアルバムではないと、僕は思ってしまうのだ。やはりリリース当時に聞いて、その凄さを肌で感じたかったというのが素直な気持ちなのだ。
2006.10.09 愛・自分博
自分博

1. H.A.P.P.Y
2. 国民的行事
3. It’s for you
4. いいと思う
5. island life feat.SONOMI
6. イッサイガッサイ
7. 涙止まれよ feat.SONOMI
8. 江戸川ロックオン feat.CUEZERO,WADA
9. 暗闇のナビゲイラ
10. トリートメント feat.DABO,CUEZERO
11. スタート
12. My Life
★★★★★☆☆☆☆☆

前作『新人KREVA』は懐の広さを見せつけた半面まとまりの無かった印象だったが、このアルバムはそれを全く逆転させた一枚となった。
お得意のループを使ったトラックは全体的にメロディアスでおとなしいく、それに上手くあわせたやさしいリリックは、もはや過去の面影など全く見れないながらKREVAの新しいスタイルとして固められつつある。それがいいのか悪いのかはまだ、とやかく言うところではないだろう。
夏のほのぼのとしたカップルのイメージをホントにありのまま書き綴ったリリックは親近感が沸くし、なにしろさわやかなので聞き苦しさが全く無い。十分に名曲といえる。
まさかのDABOを客演に加えた。“トリートメント”はDABOの存在がこのアルバム全体の中で浮いてしまうと思ったが、先頭切っていつものスタイルでフローするDABOには好感が持てる。さらには、ここからHIPHOPの枠を広げてもらおうというKREVAの配慮のようにも思える。
そして、大阪『韻踏合組合』のエビスビーツのトラックに、クラシックの『ナハトムジーク』という隠し球と変化球を混ぜあわせた曲は3分いかない長さながらインパクトがある。好き嫌い別れるところだけど、未聴で批判するには非情にもったいない曲だ。
ゲストもほとんど目立たず。特にWADAは本当に影が薄い。まぁ、あのCUE ZEROでさえ、そこまで目立っていないんだから当然なんだろうけど…。

アルバム全体的に歌的なフロー、特にHOOKは全体的に歌が占める割合が多い。
これはラッパーKREVAから、歌手KREVAへステップアップしていこうという姿勢なのか。昔と比べればスタイルチェンジが著しく、よくここまで豹変できるものだと思うが、まさに賛否両論分かれる部分はここだろう。しかし、万人受けするような曲構成を考え、HIPHOP史上初の1位に輝き、なおかつアングラと言えるMCやトラックメイカーも織り交ぜるKREVAのセンスは悪くはないだろう。これは、HIPHOPに入るための正面玄関と位置付けできるアルバムだ。
2006.10.08 LIFE
LIFE

1. LITTLE
2. I SING,I SAY
3. はつ恋の~What’s Going On~(feat.トータス松本)
4. UNKO SHIT!
5. RAPが好き
6. 小さな島で健やかに
7. 踊らソカ(feat.Keyco,CORN HEAD)
8. 姫御前(姫)
9. 愛幻夢恋絵巻
10. Youth&Youth(feat.童子-T)
11. HARD硬派 Part2(feat.ZINGI)
12. 聖者が街にやってくる
13. I love you miss microphone(feat.DJ KAORI)
14. LIFELINE BABY
★★★★★★☆☆☆☆

KICK活動休止後リリースされたLITTLEのセカンドアルバム。先行シングルを聞いた時点でKICKでの経験はプラスになっていないと感じた。
ポップよりのトラックは、基本的にハードコアMCのLITTLEとは相性がいいとは思えず。このアルバムにも不安だった。
アルバムを聞いてみると、意外と悪くない。むしろLITTLEのハードコアさを味わうことができた。

挨拶代わりの“LITTLE”からライミングのスキルの高さを披露してくれる。2分弱の曲ながらここまで韻を詰め込めるのはさすが。全アルバムの雰囲気を感じ取れる切れ味鋭いフローがよい。

LITTLEのよさが一番味わえるのが“RAPが好き”だと思う。タイトルはめちゃめちゃ安っぽいが、お得意の小刻みなライミングにプラスして、スピード感溢れるフローは、聞いていて楽しい。このスピード感こそがLITTLE最大の持ち味なのだ。

盟友『童子-T』と組んだ“Youth&Youth”は、社会をお得意の毒のあるフローで切り込んでいく。やっぱり、こういう姿勢が一番しっくりくる。童子-Tをラストバースまで隠していて、ラストに童子-Tの渋さにじみ出るラップを聞けると上手くまとまってしまう。

そしてZINGI全員集合した"HARD 硬派 part2"は期待通りハードコアな仕上がりとなった。一人一人のバースこそ短いのは残念だが、ポップな流れを全て吹き飛ばす出来だ。

全体的には、捨てざるおえないような曲もあるが、十分楽しめた。客演に意外な人がいたりしておもしろい。しかし、次のアルバムに期待するのは、正直厳しそうだ。
最後に、“UNKO SHIT”は非常にアゲアゲだが内容は最高に馬鹿げているので是非聞いてほしい。
2006.10.07 新人KREVA
新人KREVA

1. Dr.K
2. DAN DA DAN(feat.CUEZERO)
3. 音色
4. あ・ら・ら・Take you home
5. お祭りクレバ
6. ファンキーグラマラス(feat.Mummy-D)
7. スタンド・バイ・ミー(feat.KANA)
8. Skit/Dr.K診療所
9. WAR WAR ZONE(feat.CUEZERO)
10. You are the NO.1(Hey DJ)(feat.BONNIE PINK)
11. You Know we rule(feat. NG HEAD)
12. 希望の炎
13. ひとりじゃないのよ(Album Version)(feat.SONOMI)
14. Baby Dancer(Home Grown Mix)
★★★★★★★☆☆☆

KREVAのソロ活動としての最初のアルバム。活動の幅広からみてもすでにベテランの域に達していると言っても過言ではないが、あくまでソロとしては新人という意味なのだろう。アルバム全体としても多種多様のジャンル・トラックを並べ、ファミレスなみの品揃えとなった。お得意のループさせたトラックは飽きがくるけども、それなりに良質。特にシングルとしてリリースされた“音色”“希望の炎”“ひとりじゃないのよ”は切なげなリリックがKREVAの現在の雰囲気に酷似している。特に希望の炎はリリック構成がハンパ無い。「そうさ、俺は最低の人間」と、いう頭にまずビックリする。そして短い曲の中に全てが凝縮されている。

このアルバムはゲスト人がいい働きをしている。そもそもソロでやる以上は自分ひとりでやるにはやはり限界があり、どれだけ相性のいいゲストを選べるかもその人の実力といえるだろう。
正直CUE ZEROは苦手なのだが“DAN DA DAN”では高音がいいアクセントになっているし、“WAR WAR ZONE”では逆に低い声で、無難に掛け合いをこなしている。
MUMMY-Dをゲストした“ファンキーグラマラス”は大人のやらしさが漂う。MUMMY-Dの魅力が存分に味わえる曲となっている。
“スタンド・バイ・ミー”はHOOKを女性シンガーが歌い、MCはバースをこなすという典型的なスタイルだが、音色などにも劣らない秀作。ラブチューンはそこまで悪い曲というものはないが、これは普通によい。
そして、NG HEADの巻き舌が目立つ"You Know we rule"も外せない一曲。ノリやすいトラックに、NG HEADだけがひたすら印象的。

全体的にまとまりがない感じがするが、それは新人の顔見せとなるアルバムだから目をつぶる方がいいだろう。
SKITで言ってるぐらい、自他共に認める、ワーカホリック。その仕事量には敬服すべき。
全体的に、俺様リリックが多いのもKREVAらしいといえる。
2006.10.06 YOUNG KING
YOUNG KING

1. Call…
2. KICK OFF
3. Megacityrunning
4. Why did I?
5. GOOD TIME!
6. PARTYOVER
7. ユートピア
8. X-amount
9. 旅人
10. エルニーニョ
11. United rivers
12. 河と海が合わさるところ
13. タカオニ2000
★★★★★★★★☆☆

KICKのファーストアルバム。
この時点ではメジャーデビューしていないし、まだまだ知名度は低い。
しかし、この3MCがV.Aでコラボってこのようなグループを作ったのは、ある意味音楽業界を揺さぶることとなった。
さて、当時の作品はメジャーの曲と違い、一切のかざりっけがなく、荒削りでいて勢いがある。自らをYOUNG KINGと言い切るアルバムのタイトルからも、当時のHIPHOP界において、相当自信があったのだろう。
お世辞にもジャケットや歌詞カード内の写真はカッコいいとはいえないが、彼のスタイルはカッコいい。ライミングスキルは抜群でこのころは特に踏みまくっている。
それは、自らのストーリーの開始を宣言するしょっぱなの“KICK OFF”から全開で押韻重視のスタイルは、今となっては比べ物にならないくらい黒いカッコよさがある。まぁ、しかしリスナーによっては好めないスタイルである事も確か。
黒さが、顕著に表れているのが“united rivers”だ。激しいドラムの音とアングラ感漂うトラックに、川の流れ、自らを表現している。これは、文句なくかっこいい。ハードな曲にはLITTLEのフローがマッチする。絶対に聞いておきたい一曲。
全体的に荒削りな曲が多い中“タカオニ2000”の完成度は群を抜いていい。
落ち着きのある、ゆったりとしたトラックはポジティブなメッセージと相性がよい。軽く聞き流しても耳に残るラインが多く、繰り返し再生しても飽きない。飽きないことはこのアルバム全体に言えることで、VERSE・HOOKの繰り返しの単調な曲構成に、スタイルが確立できてなかったりするけど不思議と聞ける。
それは、KICKからあふれ出る強気のエネルギーと“Call…”“旅人”“海と河が合わさるところ”などの脇役がさりげない存在感をアピールしていて、尚且つアルバム全体の雰囲気とは真逆の空気を出しているからだろう。

現在とは全くちがうKICKの姿。このころが一番自然体。中古で売っていたら、ぜひ手元に入れてください。
2006.10.05 GREATEST HITS
GREATEST HITS

1. Down by Law (feat.CRAZY-A)
2. GOOD TIME!(ver.2001)
3. 3MCs+1DJ
4. Color Variation (feat.SANAE)
5. マイクロフォンのテーマ(feat. MEGUMI MASHIRO(HICKSVILLE))
6. one for the what,two for the who(ver.2001)
7. one for the what,two for the who(part2)
8. ユートピア(ver.2001)
9. X-amount(ver.2001)
10. 今日カラ明日
11. 灼熱舞踏会
12. Why Did I(remix)
13. エルニーニョ(ver.2001)
14. 今日から明日
15. タカオニ2000
16. タカオニ
17. カンケリ
★★★★★★★★☆☆

KICKのインディーズ時代のベストアルバム。
ベストアルバムといっても必ずしも最高の曲を収録してあるわけではなくメジャーの印象と大幅にずれるような曲は収録されていない。しかしベストアルバムなだけあり、曲はどれも質が低いはずがない。特に過去の曲を録音しなおした曲は再録音したくなるのもわかるぐらいの出来。

ベストアルバムなだけあって、ピックアップする曲さえも迷うが、絶対的にまずは、“ユートピア”だろう。一度聞いたらこの曲のよさはわかる。トラックとラップが最高レベルで混ざり合って、こちらの涙腺を刺激する。おそらくKICK史上最高の曲だと確信をもっていえる。

その曲と対極であり、双璧である“GOOD TIME!”もぜひ聞いてほしい。
現在、世の中にはびこっている安っぽいアゲアゲなだけの曲より、1枚も100枚も上をいくような、楽しさ溢れる曲。パーティーチューンのお手本とも言っていいほどの出来である。自然と体が揺れる、そんな曲だ。

“タカオニ2000”のしっとり感も外せない。とにかくトラックの質が高い。こんな鳥肌が立つようなトラックは久しぶり。そして、向上心とわずかな苦悩が見え隠れするリリックと、最高級のHOOK。力の入り具合が絶妙だ。

KICKを見くびっている全ての人に聞かせてやりたいほどの、ハイクオリティさとポジティブさ。そして、全曲通しての聞きやすさ。レベルの高い作品である。聞きやすさを追求したための捨て曲となりうる曲があるのだけが残念である。
2006.10.04 VITALIZER
VITALIZER

1. THE THEME OF“KICK”
2. スーパーオリジナル
3. マルシェ
4. ONEWAY
5. カンケリ02
6. キックOFF
7. イツナロウバ
8. C’MON EVERYBODY(REMIX)(feat.INNOSENCE)
9. VITALIZER
10. ONE FOR THE WHAT,TWO FOR THE WHO.PT.3
11. ?WHATCHANAME?
12. 神輿ロッカーズ(feat.RHYMESTER)
13. LIFELINE(VERSION 2)
14. HANDS
★★★★★★★★★★

『クリスマスイブ RAP』で一気にブレイクしたKICKのメジャーデビューアルバム第一弾。僕はこのアルバムからHIPHOPに入っていった。個人的にも思い入れの深いアルバム。
最初は、“マルシェ”ばかり聞いていて正直他の曲にはほとんど耳を貸さなかった。僕がまだ子供だった(いや、今も十分子供だが)し、世界が狭かったからだ。そのうち、あまり聞かなくなっていった。

しかし、改めて聞き込んでみるとこのアルバムの評価は非情に高い。
国民的キラーチューン『クリスマスイブ RAP』をあえて外し自分たちのスタイルを貫いたアルバムとなっている。まぁ、オリジナルというか、このころの彼らはHIPHOPというジャンルを自らが開拓させた自信に満ち溢れている。
まだまだ、アーティストとして粗い所があるがが勢いで押し込めるほどのパワーがあるのだ。

オープニングからやりたい放題な“THE THEME OF"KICK"”ドラム音・雑音・缶を蹴る音、回転で自らを表現しようというのだからおもしろい。
似た曲に"?WHATCHANAME?"がある。これは自分の名前で言葉遊びを楽しんでいる作品。あくまでSKIT的な役割をしているだけで、KICKの一面を見せてるだけに他ならない。
そして本当のテーマソングとも言える(言えた)“スーパーオリジナル”なんとも言えないダサカッコいい雰囲気に包まれているこの曲は本当に初期の勢いだけで押し切っている。
そして知名度ではTOPレベルの“マルシェ”アゲアゲ感はMAXでやりすぎな印象も受けるが、怖いもの知らずだった当時だから成せる技。HOOKなどは耳にこびりついて離れない。
それにゲストを招いてのパーティーチューン“C’MON EVERYBODY(REMIX)(feat.INNOSENCE) ”や“神輿ロッカーズ(feat.RHYMESTER) ”はマイクリレーが楽しく初心者に次なる道を指示しているようにも感じる。特にRHYMESTERの印象はかなりでかい。
一夏の始まりから終わりまでを3MCが独自の世界観を全てさらけ出してラップしている“イツナロウバ”は聞いてて気持ちがいい、さわやかな爽快感がある。いつ聞いても色あせることなく、むしろ存在感が増している。
表題曲の“VITALIZER”は決して目立つことは無いが、この曲があるとないとではアルバム全体のバランスも変わってきてしまうだろう。むしろ、この曲以外に表題曲にできる曲はない!(アルバムのタイトルが『マルシェ』とかだったら嫌だ)
そして、テーマが馬鹿でかくKREVAがひたすら輝いた“LIFELINE”特に「一生懸命を恥ずかしがるな」のラインはすごい。身震いする。
そして、オカリナのようなトラックに別れのリリックをのせる“HANDS”最後の最後にこの曲が置いてあると無性に切なくなる。決してトラックは悲しげではないのに、全体的な雰囲気がそうさせるのだ。

アルバムの頭から、ラストまでが一連の流れのように繋がっており、要所要所に聞かせる曲、楽しく聞く曲がちらべられており本当に飽きがこない。一般的な人ならばこのアルバムから一曲は気に入る曲が見つかりそうなぐらい多種多様な音楽たちが見事にひとつにまとまっているのは、KREVA自ら作曲を担当してるのも影響してると思うが、なにより彼らのコンビネーションが抜群だったからだろう。
2006.10.03 magic number
magic number

1. 登場
2. RE-FRESH
3. 地球ブルース ~337~
4. ストレス
5. mama said ~ハタラキッパ~
6. アンバランス
7. ナニカ
8. movingman
9. DJDJ (for RADIO)
10. CAN-CAN
11. TORIIIIIICO! (feat.CASSETTE VISION)
12. E.L.E.M.E.N.T.S
13. LONELY ONE
14. sayonara sayonara (Album Edit) (feat.CUE ZERO)
15. magic number
★★★★★★★★☆☆

ゴールドディスクを受賞した事もある、kickのメジャーアルバム第2弾は、前作に引き続き、バリエーション豊富な楽曲がそろったアルバムとなった。
イントロからこったところを見せてくれるが、そこから曲のつながりがスムーズで聞いていて飽きることがない。

“magic number”の電子音が印象的なのに、決して自分を主張せずどこまでも優しいトラックと、3MCの手がけたリリックは相当に質が高く、彼らの目指している姿が映し出されている。6分以上ある曲だが、決して長いと感じない。いつまでも聞いていたくなる曲。

rapとしては賛否両論あるが、知名度は間違いなく高い“地球ブルース~337~”や、『公開処刑』のアンサーソングとされている“ストレス”、ファンにも人気が高い自らの不安定さをありのままに表現した絶対的な名曲“アンバランス”、CASSETTE VISION全員をfeatした、“TORIIIIIICO!”、引越しをテーマにそれぞれがそれぞれHOOKを手がけている“movingman”、攻撃的なトラック、自らの孤独をラップした“LONELY ONE”歌いだしのMCUから、LITTLEまでの爆発的なフローは力強い、特にKREVAのリリックはすごい。

バリエーションは豊富だが、これだ!って曲がない事も事実。それが、聞きやすさと言うことだろうけど、正直微妙な気がする。しかしながら、一枚で長く楽しめるアルバムだし、初心者にも十分オススメできる

個人的には“sayonara sayonara (Album Edit)”
のCUE ZEROは全くもって邪魔。
もともと苦手なMCだけに、この名曲はそのままALBUMにストックして欲しかった。
2006.10.02 GOOD MUSIC
GOOD MUSIC

1. OPENING
2. 性コンティニュー
3. パレード
4. MISSION 1
5. 脳内VACATION (album edit)
6. ALL NIGHT LONG
7. 裏表
8. 揺れ
9. MISSION 2
10. 自由TIME (album edit)
11. ナビ
12. LIKE THIS (GOOD!)
13. GOOD MUSIC
14. MISSION 3
15. パンク寸前のFUNK
16. もしも
★★★☆☆☆☆☆☆☆

KICKが活動休止前最後にリリースされた(ベストアルバムは除く)メジャー3枚目のアルバムは、なんともいえない中途半端なアルバムになってしまった。
何年先聞いても「このアルバムカッコいい」って言ってもらえるようなアルバムだとKREVAが言っていたが、とてもじゃないがそんなに長く聞けない。むしろ聞き返すのも苦しく、僕はすぐ飽きてしまった。
しかし、決して彼らが悪いわけではない。リスナーが求める聞きやすさは、正直このMCたちには重荷だったはずだ。攻撃的な曲の相性がいいMCたちにはもはや、自分の個性を立てながらリスナーの期待にこたえなければならない、それでいて怒涛の連続リリースに耐えゆる技が残っていなかったのではないだろうか。
1verse,1HOOKの“MISSION”シリーズも結局から回りに終わってしまった。
その中でも圧倒的に光っている表題曲の“GOOD MUSIC”はギターの音色、というかトラックの広がりが唯一あって、KREVAの最近のループするトラックにしてはよく出来てる。そして、この曲のなかにかれらの思いがつまっている。HOOKの連携などはまだまだKICK健在なのかっ?と期待させられた。この水準の曲を作りつづけていく力は、もう無かったことが残念で仕方がない。
このアルバムがこういうアルバムになることは、先行シングルからも十分予測できた。2曲目“性コンティニュー”は無理やりなパーティチューンで面白みがない。そこからのアゲアゲな感じの曲も、勢い不足だ。初期の曲は、よかった…。と言わざるをおえないだろう。
後半の落ち着いた曲は“自由タイム”、“もしも”などはまだ聞くことができる。
所々でKREVAは現在のスタイルへのチェンジが垣間見えるし、なんとなく一体感が失われているのがこのアルバムの最大の痛手だと思う。
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